『ゆっくりおやすみ、樹の下で』81−90話目の感想

ゆっくりおやすみ、樹の下で 感想

7月1日から『ゆっくりおやすみ、樹の下で』を1日1話ずつ読んだ。

すべて読み終わったら感想を書く予定だけど、それまでの小さな感想もどこかに残しておきたいなと思った。

今回は9月19日〜9月28日、81話〜90話目までの感想。私の記録もセットで残したいなぁと思って、個人的な日記も残してる。余計な情報追加しちゃってごめんね。

ネタバレしているので、未読の人は読まないでほしい。何も知らずに触れたほうが、きっとピカピカして素敵だよ。

夏休み最後の10日間。夏の終わりはいつだって寂しい。

『ゆっくりおやすみ、樹の下で』感想一覧


【01~10話】 【11~20話目】 【21~30話目】 【31~40話目】 【41~50話目】
【51~60話目】 【61~70話目】 【71~80話目】

09/19 81 大好きなこと、大切なこと、愛されること

内容

ミレイちゃんが気づく、たくさんの「こと」の話。

感想

ラジオで源一郎さんが朗読した回。やっとここで出てきた。ミレイちゃんが目覚める前には、こんなことがあったんだ。

あの部屋の出来事も、そして、この朝のことも、ずっとずっと彼女の中に残り続けるんだろうね。また、朗読で聴きたいな。

一言日記

今日は本当にダメな一日で、ひたすら薬を飲んで眠った。大切な人に支えてもらった。なんとか生き延びて、私も彼を支えたい。

09/20 82 リング、どこへ?

内容

少し疲れたリングが、どこかへ駆け出す話。

感想

記事を書くときには、10話分のタイトルを先に入力して、あとは感想を書くだけにしている。だから、この先に待っているタイトルを私は知っている。

リング、どこへいったの?

一言日記

今日は比較的調子が良かった。さほど何かできたわけではないけれど。少なくとも泣いたりはしなかった。家事もできたし、本も読めたし、ゲームもできたし、文章も書けた。今の私にとって十分すぎる一日だった。

09/21 83 あの夏へ

内容

ジリジリした暑さの、あの夏の話。

感想

これは、風情のない言い方をするなら、戦争の時代にミレイちゃんは行ってしまったのだろう。あまりこういう表現は良くないのかもしれないけれど『ハウルの動く城』のワンシーンのような、そんなお話だった。

一言日記

イライラした事があった日。でも、イライラのおかげでたくさん絵を描くことができた。たまには悪くないのかも。

09/22 84 大きな、赤い花が咲く樹の下で

内容

夢で何度も見たシーン、やっと彼と逢えた話。

感想

あぁ。やめて欲しい。とても悲しい。今日はたくさんの人と逢って、心が表に出ているのに。もっと、もっと楽しい優しいシーンだと思ってた。明るいタイトルだと思ってたのに。この悲しみを抱えて眠るのが辛い。

一言日記

今日は色んな人とあった日。本当に楽しかったし、この人達と話すと自分を好きになれる。大切にしていきたい。

09/23 85 贈り物

内容

ミレイちゃんが大切なことを伝えて、大切なものを受け取った話。

感想

何を受け取ったのかなって、思った。まさかさ、ビーちゃんの一部だったなんてね。ぬいぐるみをリュックに背負って、戦地を歩くなんてさ。もっともっと運ばなきゃいけないものあっただろうに。おそろいのぬいぐるみ。どれだけ逢いたかったろうね。どんな気持ちでミレイちゃんの声を聴いただろうね。

一言日記

『アルジャーノンに花束を』を読んだ日。原文を読んだことないけれど、素晴らしい訳だと思う。日本語にしかできない表現って、こういうことなんだろうな。

09/24 86 さよなら、リング

内容

リングの最期のお話。

感想

いやいやいやいや、ちょっと、えー。そんな。うー、明日の分が読みたい。

一言日記

今日はのんびり映画を観て、絵を描いた日。こういう一日は、平和すぎて少し不安になったりもする。

09/25 87 最後の夜

内容

夏休み、さるすべりの館で過ごす最後の夜。

感想

涙がでた。畳みかけるように物語が進んでいく。なんだよ、最初の頃はあんなにゆっくりしていたのに。何かが終わる時って、いつだってそうなんだ。急に、とつぜん。

一言日記

今日は何したかなぁ……な一日。もしかして普通の生活ってこんなものなのかも。

09/26 88 いつまでも少女のままで

内容

もう一度、ミサトさんにあった話。

感想

そうなんだ、ミレイちゃんは逢ったんだね。二人に。で、二人をあわせてあげたんだ。つなげてあげたんだ。っていうか、あと3ページ×2で終わるの?終わっちゃうの?あー。あー。胸がいっぱい。頭もいっぱい。

一言日記

今日は調子の良い一日だった。やはり本を読むと精神状態が安定するらしい。この世界には読む本がたくさんある。なんとかやっていけそうだ。

09/27 89 「夏」へつづく道

内容

さるすべりの館の一つの不思議がわかった話。

感想

夏への扉だ!って、こういう言い方してはいけないのかも。でも私の中では『夏への扉』のあの後半の感じがうわぁー!って蘇ってきて、その鮮やかさと、このお話の切なさがごっちゃになって、明るい(光量の多い)というか、まぶしいお話だった。

一言日記

一人でのんびりすごした。一人は少しさみしいけれど、静かで落ち着いていて良い。本を読むにはうってつけの日。

09/28 90 ゆっくりおやすみ、樹の下で

内容

語り部の正体と、この物語の話。

感想

ようやく語り部が誰か明かされたね。そっか。そうだったんだ。語り部が教えてくれた。大切なひみつ。人間も動物もぬいぐるみも、みんな、みんな樹の下で眠るんだ。ひとりじゃない。だれも。

一言日記

外へ出たら、金木犀の香りがした。秋だった。本当に、夏が終わったんだな。そう思った。

10/1 台風が来た。さるすべりの花は散ってしまった。さようなら、また来年。

まとめ

終わっちゃったな。夏も、物語も。この夏はいろいろあった。ミレイちゃんは「さるすべりの館」で、私は現実の世界で一生懸命生きた。この本があったから、がんばれた。ひとりじゃないから、どうにか生きてこれた。ミレイちゃんと一緒に過ごした90日間を、私はきっと忘れないと思う。

今度は最初から最後まで一気に読んで、あらためて感想を書きたいと思う。ありがとう、ミレイちゃん、源一郎さん、そしてコレを読んでくれた人たち。さて、明日は何を書こうかな。